イベントで開放された新ステージ「女王フィロミアの離宮跡内廷」、スタイリストの皆さんも、もう体験しましたよね?色鮮やかなステンドグラスと展示ケースの写真をたくさん撮ったことでしょう!
このように美しいステージは、一体どのようにデザインされたのでしょうか?今回はプランナーの蘇蘇と酥酥から、新ステージの開発秘話をお届けします!
レベルプランナー・蘇蘇:
ステージ開発は、わくわくがたくさん詰まった、挑戦心に満ちた仕事だと思っています!頭に浮かんだアイディアを完全に実現するには、様々な開発スタッフの連携と努力が必要です。
まず始めに、ステージの「テーマ」を決めます。プロデューサーとシナリオライター、デザイナー、プランナーが集まって「楽しいステージ」を構想するんです。各々が考える憧れの場所や、感動を覚えた物語、衝撃的な演出、更には音楽など、幅広いジャンルの作品から着想を得ています。テーマが決まったら、そのテーマを元にお互いの発想を共有して、その中から「絶対に楽しい」と思えるアイディアをピックアップします。みんなの知恵を絞れば、アイディアがいくらでも湧いてくるんです!
テーマもアイディアも決まったら、次は私たちレベルプランナーが構想を始める番です!もちろん、この段階でも各開発スタッフの協力が必要になります!
レベルプランナーはステージ作りにおける「監督」のような存在で、全体的のデザインを把握しなければなりません。ますは、決めたテーマから、ステージ全体のデザインと構造、ゲームフロー、演出、BGMなどを初歩的なデザインプランを決めます。そのデザインプランに従い、クラフトゲームのように一つ一つのブロックを使って、自分がイメージしたステージのプロトタイプを構築します。その状態で開発メンバーにプレイしてもらって、感想やアドバイスを踏まえながら試行錯誤し、より完成度の高いプロトタイプに仕上げます。
そして、コンセプトデザイナーがテーマに沿ってステージのビジュアルコンセプトを決め、スタッフたちのイメージを形にします。これでまた、完成に一歩近づきました!続いて、マップデザイナーがビジュアルコンセプトをプロトタイプに落とし込めば、ただのブロックから綺麗なステージに早変わり!
音響チームは、出来上がったステージに美しいBGMとサウンドエフェクトを加えてくれます!
シナリオチームはより雰囲気を盛り上げるため、ステージ内にストーリー性を追加して、演出チームはそれに沿ってステージ演出を制作します!
最後に、プログラムチームが圧倒的な技術力でステージをゲーム内へ実装してくれます!
もちろん他にも、ゲーム部分や技術、デザイナー、システムなど、様々な開発スタッフに支えられています。
こうして、形のないアイディアは精巧にデザインされたステージ(舞台)に生まれ変わり、プレイヤーの皆さんに届けられます。それが実現する瞬間こそが、レベルデザイナーにとって一番感動的な瞬間だと思っています!
この気持ちを胸に、これからもユニークで楽しいステージを届けられるように全力を尽くします!どうぞお楽しみに!
レベルデザイナー・酥酥:
今回はミュージカルから着想を得ました!華麗で、でもどこか寂しい雰囲気を感じる「ミュージカル演出のステージ」を目指していました。
離宮跡は、ミュージカルの舞台としてぴったりなゴシックの宮殿や建物がたくさんデザインされているのが一番の要因です。また、今まで自然や田園のイメージが強かった「願いの平原」に華麗な要素を付け加えることで、より写真映えするようになるのではないか、という考えもありました。
離宮跡は今や廃墟と化していますが、色鮮やかなステンドグラスや崩れた宮殿のデザインから、かつての栄光を垣間見ることができます。そして、そこで何百年もの間、一人きりで待ち続ける者がいるのです。
(女王フィロミアの離宮跡・初期コンセプト)
レベルデザイナー・酥酥:
ミュージカルをイメージしているので、もちろん音楽的な要素も加えました!それはギミックやストーリー演出の随所に溶け込んでいて、没入感のある冒険が楽しめるようになっています。
例えば、ステージ内の扉を見守る門番のクマ人形に対応した邪気を浄化すると、オルゴールの音楽が流れ始めます!ステージ終盤の演出では、女王フィロミアの歌声と共に、宮殿が徐々に崩壊していきます。音楽のリズムに合わせ、倒壊した柱や壁を避けながら脱出しなければなりません。
音楽は、フィロミアとオリヴィアの絆の証でもあります。ステージを通して、二人が交わした約束と意志を感じ取っていただけると嬉しいです!
(よりよいゲーム体験のために、BGMをオンにしてプレイするのがおすすめです!)
レベルデザイナー・酥酥:
最初は、「音符を集めながら逃げる」という簡単なリズムゲームを入れるつもりでした。
ですが、より没入感ある演出とスムーズなゲーム体験のために、建物が音楽のリズムに合わせて倒壊していくという仕様にしました。また、音楽の強弱に応じて、落ちてくる瓦礫の大きさも変わるようになっていますので、音楽とゲームプレイの連動性をさらに強めています!
さらに、地面が崩れ落ちることで逃げ道を促すという緊張感のある演出も加えました。もちろん、より遊びやすくするための「ヒント」もしっかり入れ込んでいます!瓦礫が落ちてくる前に、地面に映る「影」で瓦礫の落下位置を判断できます!(どうしてもクリアできない時は、ダッシュを積極的に使ってみましょう!)
レベルデザイナー・酥酥:
設定としては、もう百年以上前に朽ちてしまった廃墟ですので、脆く古い建物の「不安定さ」を意識しながらギミックをデザインしました。
例えば、「人形の間」には展示ケースがたくさんあります。割れやすいガラス製のケースですから、ニキが上に立つとひびが入り、徐々に割れていくようにデザインしました!また、踏めば回転する倒壊した柱や、傾く足場など、不安定性を演出するギミックが随所に散りばめられています。プレイする際は、足元にご注意ください!
レベルデザイナー・酥酥:
宮殿の広さを表現するために、当初は建物のサイズをかなり大きめに設定しました。ですが、いざニキのモデルを中に入れてみると、まるで小人が巨人の国にやってきたような恐ろしい場面になってしまって……。それでサイズを直して、宮殿の広さを保ちつつ、ニキが入っても違和感のないように再調整しました。それから、「門番のクマの人形を浄化する」と「扉が開く」というギミックを自然に結びつけるには、どうすればいいかという悩みもありました。最終的に、浄化されたクマの人形から青い光が飛び出し、扉に嵌っている宝石に光が灯るという演出で表現してみました。
レベルデザイナー・酥酥:
クマの人形を浄化した際のオルゴールと、フィロミアが歌う歌のメロディーの関係性ですかね!それから、宙に浮かんでいる展示ケースは全て、フィロミアの力によって支えられています!
ステージ内のプーリンを集めると、フィロミアとオリヴィアのデュエットを聴けるかもしれません!プーリンを獲得する時のサウンドエフェクトは、ステージのイメージに合ったものを使っていますので、そのステージならではの体験を得られるようになっています。
最後に……クマの人形が扉を開けると、フィロミアの呼び声も聞こえてくるんですよ!